トルコ大使館前 乱闘騒ぎで9人けが
25日午前7時ごろ、東京・渋谷区のトルコ大使館の前で、来月1日に実施されるトルコの総選挙の「在外投票」を行うために集まっていた人たちの間で乱闘騒ぎがありました。
その後も小競り合いが続き、午前11時前には、集まった人たちが再び殴り合うなどして、警視庁によりますと、警察官2人を含む9人がけがをして病院で手当てを受け、このうち外国人2人が骨折しているということです。
このほかにも少なくとも3人がけがをしたとみられていますが、搬送を断ったため、けがの程度は分からないということです。
警視庁の調べでは、クルド系トルコ人のグループとトルコ人のグループの間で対立が起きたとみられ、大使館付近で掲げられた旗を巡るトラブルがきっかけだということですが、詳しい原因は分かっていないということです。
トルコ大使館には、在外投票を行うため、その後も大勢の人たちが訪れ、午前11時ごろには600人ほどになり、警視庁は、機動隊を動員して警戒に当たるとともに、一時は周囲の交通規制も行いました。
中略
トルコには、隣国のイラクやシリアなどにまたがって暮らす独自の国家を持たない民族、クルド人が住んでいます。
トルコでは、クルド人武装組織が分離独立を目指して長年、活動を続け、政府と対立してきたほか、ことし6月に行われた総選挙ではクルド系の政党が大きく躍進しました。
トルコのエルドアン政権は、7月、イラク北部や国内でクルド人武装組織への大規模な軍事作戦に乗り出し、これに反発する武装組織と衝突を続けています。
こうしたなか、今月10日には、首都アンカラで両者に対して和平を訴えるデモが行われていた際に、100人余りが死亡する爆弾テロ事件が起き、クルド人が大勢巻き込まれたため、政府の治安対策が不十分だとしてクルド人などによる抗議デモが相次いでいます。
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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151025/k10010281831000.html
トルコ大使館前で乱闘騒ぎ